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2つのケースを比較すると、手数料の差によって購入から4年後に3万5000円程度の差がつき、投資家からみた運用利回りも2.17%に対して3.69%と、大きな差がつくことになる。 ところが、多くの人はこの手数料に対して非常に無頓着だ。
ここで一つの統計データを確認してみよう。 日本の家計の金融資産残高の推移を見たものだ。

これによれば、投資信託が徐々にそのウエートを高めていることが見て取れる。 投資信託に関する詳細については、投資信託協会が毎年実施している「投資信託に関するアンケート」を取り上げ、投資信託購入の決め手についてみてみよう。
2006年8月から9月にかけて実施された同アンケートの調査結果では、投資信託購入の決め手として上位3位までには以下の理由が選択されている。 しかし、一方で投資信託の利回りに大きな影響を与える「手数料水準を重視」(調査項目名では「手数料の低さ」となっている)については7.4%という結果が得られている。
これは、米国投資信託協会の「投資家に対する調査」(2007年)における回答結果7割強に比べても非常に低い。 このアンケート結果からも、日本の消費者は安全性や運用利回りの高さは重視しているが、手数料についてほとんど気を配っていないことが明らかである。
下がらない手数料の不思議消費者の手数料に対する意識が低いためであろうか、実は日本の投資信託の手数料は90年代から2000年代にかけて大きく上昇している。 この事実に気付いている消費者はいかほどであろうか。
しかもこの間、投資信託間の競争は激化しているにもかかわらず、である。 投資信託の販売手数料も自由化されているため、販売競争が激化すれば下がってよいはずだ。
しかし、現実には下がっていない。 株式投資信託販売にあたって、銀行など金融機関が受け取る販売手数料は90年代初めには販売金額の0.7〜0.8%程度であった。
しかし、これが最近では1.5〜1.7%と90年代初めに比べると、約2倍になっている。 それには、投資信託業界のある事情が関係している。
投資信託は金融機関を通して販売される金融商品であること、つまり投資信託の販売は金融機関の支店網に依存している、という事情である。 投資信託を販売してもらうために、販売を代行している銀行や証券会社など金融機関に支払う販売手数料を上げたというわけだ。

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